2013年7月2日火曜日

ヒルドイドの基剤の違いからラノリンについて考える。

ヒルドイド0.3%の剤型にはクリーム、ソフト軟膏、ローション、ゲルが存在するが、ラノリン配合があるものはクリームにラノリンアルコール、ローションに還元ラノリンが入っているが他の剤型にはラノリン化合物は入っていない。

ちなみにジェネリックのビーソフテンの剤型にはゲル、クリーム、ローション、外用スプレーがあるが、いずれにもラノリン化合物は入っていない。


精 製 ラ ノ リ ン は 、水 を 加 え る と 簡 単 に 油 中 水 型 の 乳 剤性基剤となることから、水相を欠く油中水型の基剤 に分類されますが、油脂性基剤としても単独で使用され て い ま す 。ラ ノ リ ン は 羊 の 毛 に 付 着 す る 脂 肪 様 分 泌 物 か ら 得 ら れ る も の で 、日 本 薬 局 方 に は 精 製 ラ ノ リ ン と 加 水ラノリンが収載されています。ラノリンは水分を吸収し や す く 、2 ~ 3 倍 の 水 を 吸 収 し て も 軟 膏 の 状 態 を 保 つ こと が で き ま す 。し か し 、ア レ ル ギ ー 反 応 を 示 す 患 者 さ ん の 報告も多く、精製ラノリンを基剤とする外用剤は数十種 類 も あ り 注 意 が 必 要 で す 。ア レ ル ギ ー 反 応 は ラ ノ リ ン に 含まれるラノリンアルコールが原因物質と考えられており、これが含まれている場合にも注意が必要です。昔から羊飼いには皮膚炎が多いことが知られています。

アトピーの憎悪時には接触性皮膚炎を起こすこともある。 

ソフト軟膏をクリームやローションに替えたりする時には考えておきたい。


★ラノリン化合物(精製ラノリン、加水ラノリン、ラノリンアルコール、還元ラノリンなど)を含む薬

アクロマイシン軟膏、アズノール軟膏、エキザルベ、スピール膏、ソフラチュール、タリビット眼軟膏、トプシム軟膏、ネオメドロールEE軟膏、フルコート軟膏、プロクトセディル軟膏、ポステリザン軟膏、強力ポステリザン軟膏、メサデルム軟膏、レダコート軟膏、レダマイシン軟膏。

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